【2026年版】Steam・Riot・Discordのアカウント乗っ取り対策|よくある詐欺の手口と2段階認証の設定
はじめに
ゲームのアカウントは、思っている以上に狙われています。Steam のアイテムやスキンはお金に換えられ、Discord のアカウントはフレンドに詐欺のメッセージを送る踏み台に使われます。乗っ取られたフレンドから届いたリンクで、次の人が乗っ取られる、という連鎖もよくあります。
この記事では、Steam・Riot(LoL・VALORANT・TFT)・Discord でよく使われる手口と、それぞれの 2 段階認証の設定、乗っ取られたときの対処をまとめました。
よくある手口
1. 「間違えて通報しちゃいました」詐欺
Discord などで知らない人から「間違えてあなたを通報してしまいました、ごめんなさい」とメッセージが来ます。相手はあなたの Steam のプロフィールの URL を見せて本当らしく見せ、「取り消すには Steam のサポートと話して」と、サポートを名乗る別のアカウントを紹介してきます。
その「サポート」は、ログインの情報や Steam ガードのコードを聞き出したり、偽のサイトでログインさせたりします。Steam のサポートが Discord や SNS で話しかけてくることはありません。この流れが始まった時点で詐欺です。
2. 大会の投票・無料アイテムを装う偽ログイン
「チームの大会に投票して」「無料でスキンがもらえる」「ギフトを送ったので受け取って」などのリンクを開くと、Steam や Riot でログインするボタンが出てきます。押すと、ログインの小さな画面(ポップアップ)が出ますが、これがブラウザの中に描かれた偽の画面のことがあります(Browser-in-the-Browser)。
- 本物のポップアップは別のウィンドウなので、ブラウザの外までドラッグできます。ブラウザの枠の中から出せない画面は偽物です
- アドレスの欄が本物でも、画像として描かれていることがあります
- Steam の公式のドメインは steampowered.com と steamcommunity.com です。よく似た別のドメインに注意しましょう
- いちばん確実なのは、リンクからログインしないことです。Steam や Riot のアプリ・ブックマークから自分で開きましょう
3. Discord の QR コード詐欺
Discord には、パソコンの画面の QR コードをログイン済みのスマホのアプリで読み取ると、パソコンでログインできる機能があります。これを悪用し、「Nitro がもらえる」「サーバーに入るための認証」などと言って、攻撃者のパソコンのログイン用 QR コードを読み取らせる手口があります。
読み取ると、攻撃者のパソコンがあなたのアカウントでログインした状態になります。あなた自身のスマホで承認しているので、2 段階認証も役に立ちません(しくみは、デバイスコードフィッシングと同じです)。Discord のアプリで読み取ってよい QR コードは、自分のパソコンに出したものだけです。
4. 「作ったゲームのテストをして」マルウェア
「自分で作ったゲームを遊んでみて感想がほしい」「新しいゲームのテストに参加して」と、ファイルやダウンロードのリンクが送られてきます。中身は、ブラウザや Discord のログイン状態(Cookie やトークン)を盗むマルウェアのことがあります。
ログイン状態を盗まれると、パスワードも 2 段階認証もいらずにアカウントを使われます。知らない人や、急に連絡してきたフレンドからのファイルは開かないようにしましょう。
5. 乗っ取られたフレンドからのメッセージ
上のどの手口も、乗っ取られたフレンドのアカウントから届くことがあります。「いつもと口調が違う」「急にリンクやファイルを送ってきた」と思ったら、別の方法(LINE や通話など)で本人に確かめましょう。
2 段階認証の設定
| サービス | 2 段階認証の方式 | おすすめ |
|---|---|---|
| Steam | Steam ガード(Steam モバイルアプリ・メール) | Steam モバイルアプリ。トレードやマーケットの保留も無くなる |
| Riot(LoL・VALORANT・TFT) | Riot Mobile・認証アプリ・メールのコード | Riot Mobile か認証アプリ。有効にするとゲーム内の報酬も |
| Discord | 認証アプリ(予備に SMS)・セキュリティキー | 認証アプリ+バックアップコードの保管 |
Steam:Steam ガードはモバイルアプリで
- Steam モバイルアプリを入れてログインし、Steam ガードのモバイル認証を有効にします。ログインのときにアプリで承認するか、アプリに出るコードを入力します
- モバイル認証が無いと、トレードやマーケットへの出品が最大 15 日保留されます。モバイル認証にすると、この保留が無くなります
- 設定のときに出るリカバリーコードは、機種変更やスマホをなくしたときに必要です。必ず書き留めておきましょう
- Steam ガードの設定から、ほかの端末のログインをすべて解除することもできます。心当たりのないログインがあれば使いましょう
Riot:MFA を Riot Mobile か認証アプリで
- Riot アカウントは、Riot Mobile アプリ・認証アプリ(Google Authenticator など)・メールの 6 桁のコードの 3 つの方式で多要素認証(MFA)を設定できます
- Riot アカウントの管理ページから設定します。まずメールの MFA を有効にし、そのあと Riot Mobile や認証アプリに切り替えます
- Riot Mobile か認証アプリで MFA を有効にすると、ゲーム内の報酬(LoL のエモート、VALORANT のガンバディ、TFT のトレジャートークン 100 など)がもらえます(2025 年 4 月の発表)
- メールのコードだけだと、メールのアカウントが乗っ取られると意味がありません。メールのアカウント側も 2 段階認証にしておきましょう
Discord:認証アプリ+バックアップコード
- [ユーザー設定]→[マイアカウント]から、認証アプリでの 2 段階認証を有効にします。セキュリティキーも登録できます
- 有効にすると出るバックアップコードを保管しておきます。スマホをなくしたときに必要です
- SMS は予備として登録できますが、SMS だけに頼るのは避けましょう
- [ユーザー設定]→[デバイス]で、ログインしている端末を確かめ、見覚えのないものはログアウトさせます
乗っ取られたかもと思ったら
- まだログインできるなら、すぐにパスワードを変え、ほかの端末のログインをすべて解除する(Steam ガード・Discord のデバイスの画面)
- メールのアカウント(Gmail など)が無事かを確かめる。メールが乗っ取られていると、何度でもパスワードを再設定されてしまいます
- パソコンにマルウェアが入っていないか、ウイルス対策ソフトで調べる。入っていると、パスワードを変えてもまた盗まれます
- ログインできないときは、各サービスの公式のサポート(Steam は help.steampowered.com、Riot はサポートサイト)から、アカウントの復旧を申し込む
- フレンドに「乗っ取られていたので、届いたリンクは開かないで」と、別の方法で知らせる
まとめ
- ゲームのアカウントは、アイテムのお金の価値と、フレンドへの詐欺の踏み台として狙われる
- 「間違えて通報した」「大会に投票して」「ゲームのテストをして」「QR コードを読んで」は、どれもよくある手口
- Steam はモバイルアプリの Steam ガード、Riot は Riot Mobile か認証アプリ、Discord は認証アプリで 2 段階認証を
- リンクからログインしない。人から送られた QR コードやファイルを開かない
- いちばんの土台はメールのアカウント。Google アカウントなども 2 段階認証にしておく
2 段階認証の種類ごとの強さは【2026年版】2段階認証の種類と強さを比較、2 段階認証が突破されるしくみは【2026年版】リアルタイムフィッシング(AiTM)とデバイスコードフィッシングの仕組みにまとめています。
参考
各社の公式の情報と、国内の報道・解説(2026 年 10 月 30 日時点)をもとにまとめています。設定の画面は、アプリの版によって少し違うことがあります。
多要素認証(MFA)を有効化してゲーム内報酬を獲得 - Riot Games
Steamアカウント乗っ取り被害増加中!セキュリティを万全に - Game*Spark



